Meet Our People 15
真珠養殖
九十九島課
スタッフ
C.K
2021年新卒入社

TASAKIに入社したきっかけと現在の仕事内容を教えてください。
美しい海に触れながら、
誰かに喜ばれるものを創る
水産系の大学で学ぶうちに、養殖業に興味を持つようになりました。自分が作りあげたものをたくさんの人の手に届け、笑顔を生み出せることに魅力を感じたからです。この仕事に就きたいという気持ちを決定的にしたのが、TASAKIのインターンシップです。長崎県の九十九島の養殖場で、貝の中に核を入れる「挿核」や貝の掃除をする海事作業などを見学し、そこで働く自分をリアルにイメージできました。真珠の養殖から加工、ジュエリー制作、販売まで一連の工程を自社で完結できるTASAKIなら、お客様から遠く離れた海で仕事をしながらも、育てた真珠がどのようなジュエリーになるのか、どんな方を笑顔にできるのかを想像しながら仕事ができ、確かなやりがいを実感できるはず。加えて、透き通るような海の美しさにも感動しました。九十九島の海は私の故郷である北海道の海とは全く違う魅力があり、「こんなきれいな海の近くで仕事ができたら毎日が楽しいに違いない」と憧れを募らせ、入社を決めました。
入社後は北海道から九州へ引っ越し、慣れない土地での一人暮らしが始まりましたが、毎日目にする海の美しさと社員の方の優しさ、耳にする方言の一つまでが新鮮で楽しくて、入社から現在まではあっという間でした。

TASAKIで仕事をする魅力・やりがいを教えてください。
挿核した貝から、完璧なまでに美しい真珠を取り出した瞬間
春から秋までは「挿核」、冬は貝から真珠を取り出す「浜揚げ」を主に担当し、その後は貝の準備期間と、年間を通して真珠養殖に携わっています。挿核では、貝の中に核と細胞を挿入し、真珠形成のきっかけをつくります。これは、人で例えるなら手術のようなもの。専用のメスを使って貝の身に核を入れる通り道を作るのですが、個体差があり、身の大きさも硬さも貝によって異なるため、手順通りにいかないことも多々あります。一つひとつの違いを瞬時に見極め、数ミリの入り口を開け、できる限り貝に負担をかけないように慎重かつスピーディーに核を入れる技術が求められます。
核を挿入した後に、貝が弱ってしまうこともあれば核を吐き出してしまうこともあり、全ての貝から真珠を取り出せるとは限りません。また、真珠の形成に成功したとしても、傷がついていたり色が霞んで見えたりと、良質の真珠を生み出すまでの道のりは険しいもの。だからこそ、浜揚げの時期に、自分が挿核した貝から白く輝く真円の真珠が取り出された瞬間は、筆舌に尽くしがたい感動を覚えます。その感動を何度でも味わいたくて、挿核期間中の検貝や浜揚げされた真珠の確認を通して日々知識を蓄え、技術を磨いています。

印象に残っている仕事について教えてください。
真珠養殖という
伝統的な技術を、日本、
そして世界へ広げる
時には「海事作業」と呼ばれる貝の手入れや管理、環境整備のために、海に浮かぶ筏まで船を操縦することがあります。入社するまでは船に乗った経験すら少なかったので、まさか自分が船舶免許を持ち、船を操縦する日が来るとは思ってもみませんでした。九十九島の海には時に大きな遊覧船が通り、作業中にすれ違うこともあります。真珠の養殖が島の産業であることが遊覧船のアナウンスで流れると、乗客の方が手を振ってくださることもあり、くすぐったいような誇らしいような気持ちで手を振り返しています。
また、養殖場には取材関係者など外部の方々が見学に来られることもあり、養殖場のご案内や、挿核や珠出しの体験を通して、真珠を作る難しさや貝から真珠を取り出した時の感動をお伝えしています。真珠を見て喜ぶ皆さんの笑顔を見られること、そして感動を共有できることは、私にとっても大きな楽しみの一つ。皆さんがここで得た知識や感動を持ち帰っていただくことで、古くから行われている伝統的な養殖や、そこで生まれる真珠のストーリーが日本から世界へと広がっていきます。真珠の生産にとどまらず、その広がりに自分が貢献できていることにも誇りを感じます。
これからは養殖場での仕事だけでなく、他部署との連携も深め、もっと真珠を深く知りたいと思っています。例えば、素材加工であればどのような基準で真珠を選別しているのか、販売であればどのように接客し、どんな方が購入されているのか。養殖から始まり、ジュエリーがお客様の手元に届くまでを自社でカバーできるTASAKIだからこそ学べる全てを学び尽くしたい。入社から4年が経ち視野が広がった今なら、各部門のプロフェッショナルが求める真珠を知ることで、改めて得られる気づきもあると思います。
もちろん、「この大きさの真珠を作りたい」といくら私が願っても、真珠の形成は根本的には自然の営みなので、必ず叶うというわけではありません。それでも、挿核で使用する母貝と細胞貝の相性を見極めたり、日々の海況を正しく把握したりと、貝や海への理解をさらに深めることが、いっそう美しく、よりたくさんの真珠を生み出すことにつながると信じています。
最近では若手の社員も増え、私も教える立場へとシフトしつつあります。私自身の知識や技術を学び高めながら、TASAKIの養殖場で脈々と息づいてきたこの尊く奥深い技術を、確かなものとして次の世代へと受け継いでいきたいと思っています。


Profile 真珠養殖 C.K
2021年新卒入社。趣味は音楽鑑賞や旅行で、休日には好きなアーティストのライブに参戦。貝の準備期間である2月は長期休暇が取りやすくなるため、遠くの観光地へ足を運んだり北海道に帰省したりと、休暇を楽しんでいる。
- ※インタビューの内容は取材当時の情報です
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